東京に雑穀と小鳥を その1


 東京では、スズメなどの小鳥をほとんど見かけることがない。
 空にいるのはカラスとハト。ときどき山バトにスズメを見かけることはあるが、ごくまれだ。
 なんで東京で小鳥たちを見かけなくなくなったのかを考えてみると、どうも道ばたに雑穀類のヒエやアワ、キビが育っていないようなのだ。道路と歩道のあいだの路樹の部分には、イチョウやつばきなどが植えられ、雑草類はことごとく刈り取られているのである。
 各町のなかには小さな公園があるが、ここもきれいに管理され、パンジーなどの花は育てられているが、雑草に見られてしまう雑穀類は、1本も育っていないのである。
 きれいに管理することはいいことだが、心を和ませてくれる小鳥たちも追い出してしまっていることに気がついていないようなのだ。

 雑穀類を見かけなくなったと気にし始めると、実のなる植物もそう都会にはないんだと思うようになった。春は桜が咲き、小さなさくらんぼができ、その実を一生懸命食べている小鳥を見かけることがあるが、それ以外はどんな植物が育っているのか把握できないほど、見かけることが少ないのが現状だ。
 きれいな花が咲く植物は、私たちの目を楽しましてくれるが、耳を楽しませてくれる小鳥たちのさえずりは、雑草に見まちがえる雑穀類や、雑木といわれる実のなる植物を都会からきれいに排除したため、小鳥たちは郊外へ郊外へと移動していったと思われる。


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2001.7.1/(C)Yuji Honya
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