パソコン向けのソフトはいろいろある。その中から、どれが学校に向いているかということを解説することは、難しい。しかし、だからといって、何もアドバイスすることもなく、パソコンはいい、とばかりいっていても仕方がない。ここは、まわりからの声を気にすることなく、私見としてソフトを推薦していこうと思う。
いち押しは、やはりMicrosoft Officeだ。このソフト、オフィスとネーミングされているが、まったく問題なく学校で利用できるよう仕上がっている。一度使ってしまえば手放すことができないほどの機能が、組み込まれているのだ。
ソフトの基本ベースは、コミュニケーションを重視した内容になっており、電子メールの受信画面から起動していく。
Microsoft Office97には、ちょっとしたメモを書く機能があったり、メールをすぐに送信できたり、スケジュール管理を自在に設定や変更ができたり、文章を書いたり、プリントアウトしたりと、パソコンで要求されている作業内容のほとんどのことは、実行可能となっている。
Microsoft Office97には、つぎのものが組み込まれている。
●Microsoft Office97のソフト一覧
・Microsoft Outlook97 コミュニケーションおよび個人データ、スケジュール管理などの個人活動支援ソフト
・Microsoft Word97 ワープロソフト
・Microsoft Excel97 表計算ソフト
・Microsoft Access97 データベースソフト
・Microsoft PowerPoint97 プレゼンテーションソフト
いかがだろう。Microsoft Office97は、ワープロソフトから表計算、データベースといったパソコンのソフトで必要なソフトは、すべてそろっているというパッケージソフトなのだ。しかも、これらのソフトは、すべて学校で十分以上に活用可能なソフトなのだ。
ワープロソフトや表計算ソフト、データベースソフトを別々のメーカーのソフトでそれぞれ使い分けていくと、連携しての利用ができないものだが、Microsoft Office97にセットされているソフト群を利用すれば、すべてが連携して利用できるのだ。このポイントは、パソコンの作業時間を短縮することができ、ますます子どもたちに時間を割くことができる重要な要素になる。
さて、Microsoft Office97に組み込まれているソフトは、いろんな状況で利用できるが、あえて挙げてみるとつぎのようになるだろう。
●個人データおよびスケジュール管理ソフトであるMicrosoft Outlook97の学校での利用場面
・E−Mailを作成し、送信が可能
・E−Mailの受信が可能
・E−Mailの送受信のファイルの管理が可能
・年間の仕事のスケジュールをMicrosoft Outlook97に書き込み、年間計画の元に教鞭をとることができる。
・年間の中間テストや期末テストのスケジュールを管理することができ、それに合わせて個人スケジュールを調整することができる。
・個人的および公的な住所管理が可能
・さまざまなメモを書きだめることができ、メモによるデータベース化が可能
●ワープロソフトであるMicrosoft Word97の学校での利用場面
・学校から父兄にたいする案内文の作成
・テスト問題の作成
・授業の資料の作成
・パソコン通信でのメールの作成
●表計算ソフトであるMicrosoft Excel97の学校での利用場面
・テストの平均点の集計
・生徒のテストにおける得点の推移のグラフ化
・クラス別のテスト得点数のグラフ化
・授業における数字のシミュレーションとしての利用
●データーベースソフトであるMicrosoft Access97の学校での利用場面
・学校行事のデータベース化
・生徒の住所管理
・図書の管理
・研究テーマのデータ作成
・料理のレシピのデータベース
●プレゼンテーションソフトであるMicrosoft PowerPoint97の学校での利用場面
・教室に大きなプロジェクタがあれば、授業に必要な大きな教材をMicrosoft PowerPoint97で作り、子どもたちに興味深い授業を創造的に作って進めることができる。
・学会でOHPで研究発表するところを、このMicrosoft PowerPoint97で迫力のある研究発表をすることができる。
・授業や学会で発表する前に、このMicrosoft PowerPoint97でレジメを作成しプリントアウトすることにより、プロジェクタで表示している内容と同じものを見ている人に配ることができる。
いかがだろう。Microsoft Office97をパソコンに組み込むだけで、ほぼ完全に学校で必要なソフトと、パソコン環境を手中に入れることができるわけだ。
これまで見てきたソフトはなかなか良さそうだが、操作方法を覚えるのにたいへんだろうし、マニュアルとくびったけになったところで本当に使えるかと不安になる方も多いだろうが、安心していただきたい。Microsoft Office97には、イルカの解説者がついていて、使いなれるまでいろいろとアドバイスしてくれるのだ。不要なときには消すことも、また必要なときには呼び出すこともできるなかなか頼りになる解説イルカだ。
以上のMicrosoft Office97のソフト群だけで十分、先生として必要なパソコンソフトはそろっているわけだが、Windows95にはもっと強力なソフトが付属されている。
それは通信系のソフトだ。
ひとつは、NIFTY-Serveなどへアクセスすることができるハイパーターミナルというパソコン通信ソフトで、もうひとつは、Microsoft Explorerというインターネットを見て回ることができるインターネット閲覧ソフトであるブラウザといわれるソフトだ。
そしてもうひとつ重要なソフトとして、Microsoft Exchangeがある。これはインターネットを経由して、世界中にE−Mailを送受信することができる通信ソフトだ。
これら、パーターミナルとMicrosoft ExplorerとMicrosoft Exchangeの3つのソフトがあると、パソコン通信からインターネット、そしてE−Mailまで、パソコンを利用した価値あるデータのダウンロードとアップロードが可能になる。もちろん、国内だけでなく世界中の人たちと即時にコミュニケーションをとることもできる。世界の災害地のホームページへもアクセスすることができるし、小規模で楽しんでいるパソコン通信の草のねネットへもアクセスすることができるのだ。
自宅や学校にいながらにして、世界中の人たちとコンタクトできるんだから、子どもたちにとっても先生にとっても、視野を広げることにおいてはこれほど経費がかからずより効果的な環境はないだろう。
もうひとつ通信系のソフトに、ファックス送信という機能がWindows95には付属されている。これはワープロソフトで作成した文章を、そのままパソコンから相手先のファックスに送信する機能だ。
通常なら、パソコンで作成した文章は、一度プリンタでプリントアウトし、つぎのその紙をファックス機に挿入して送信するという手間をとるわけだが、Windows95のファックス機能を利用すると、文章の作成後すぐに送信することができる。この方法でファックスをおこなうと、相手にとどいだファックスは、見た目非常にきれいに送信することができる。理由は、パソコンから送信するファックスは、相手のファックス機をプリンタとして出力するからだ。一度プリントアウトされた紙を送信するより、ファックスを受け取ったときが最初のプリントアウトだから、きれいなのはうなずけることだ。
さて、これら通信系のソフトだけでなく、Windows95にはもっと学校で利用できるソフトがまだまだ付属している。そのひとつに、ペイントというお絵かきソフトがある。
このソフトは、マウスを動かすことによって、その軌跡を絵にするというソフトだ。これまでの絵の具で創造できなかった新しい絵を創作することができ、あらたな威力を発揮するソフトになるだろう。
ただし、絵の具などで描かない絵は芸術ではない、などといっていては、先生として失格だろう。芸術の世界は、もっと高レベルな最新技術で芸術を創作している。そのなかで、新しい感性を持った子どもたちが、新しい道具を使って創作する作品に対して、ただただ無知な先生が芽を摘むようなことは決してしないようにしてほしい。先生の無知が、子どもたちの可能性を簡単につぶしてしまうなんて、これほど残酷なことはない。先生は子どもの可能性を発見することに、全力を出せばいいのであって、自分の無知を子どもたちにお仕着せすることなど、もってのほかだ。
先生は、もっともっと勉強すべきであり、子どもにたいして親になったつもりで、寛大な心を持つべきだろう。